寒さが本格化し、不調を訴える患者様が増えています。
この時期はインフルエンザをはじめ、コロナやマイコプラズマといった病気が流行していますが、高齢者や乳児、そして様々な基礎疾患のある方にはRSウイルスへの注意が必要です。
インフルエンザやコロナと違ってメディアで耳にすることが少ないのですが、今回は注意すべきRSウイルスについてご説明したいと思います。
RSウイルスとはどのようなウイルス?
RSウイルス(Respiratory Syncytial Virus)は、呼吸器に感染するウイルスの一種です。
冬に流行しやすいウイルスで、重症化すると気管支炎や肺炎を引き起こすこともあります。
健康な方であれば風邪に似た軽い症状で治っていくことが多いのですが、乳幼児や高齢者、基礎疾患のある方が感染すると、重症化しやすいことで知られています。
喘息や肺気腫といった呼吸器系の疾患や、免疫力が著しく低下するリウマチ、癌、白血病、糖尿病といった疾患のある方は特に注意が必要です。
咳やくしゃみを介した飛沫感染や、ウイルスが付着した物に触れることで感染する接触感染が主な感染経路で、何度でも感染する可能性があります。
保育園や幼稚園、高齢者施設などでは集団感染が発生しやすいので、マスクの着用や手洗いなど十分な注意が必要です。
RSウイルスワクチンをお勧めする理由
RSウイルスには予防のためのワクチンがあり、当院でも高齢者やリスクのある方には接種をお勧めしています。
インフルエンザやコロナのワクチンと同様、感染そのものを完全に防ぐわけではありませんが、重症化のリスクを大幅に下げることができます。
家庭内や施設内での感染拡大を防ぐ効果もありますので、ご心配のある方はぜひご検討ください。
RSウイルスワクチンを特にお勧めする方
・乳幼児:特に未熟児や心肺疾患を持つお子さま
・高齢者:65歳以上の方や、心臓や肺に疾患を持つ方
・基礎疾患のある方:糖尿病や免疫力が低下している方
副反応としては注射部位の腫れや痛み、発熱、倦怠感、アレルギー反応(まれ)といった症状が報告されていますが、いずれも重度ではなく、安全であることが確認されているワクチンです。
不安がある方は事前に効果や副反応についてもご説明いたしますので、ぜひお気軽にご相談ください。
小さなお子さまから祖父母の方まで、ご家族みんなが安心して楽しい年末年始を過ごせるよう、一緒に健康管理をしていきましょう。
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ひらまつ内科クリニックは岡山市北区で
呼吸器内科の診療を行っています。
頼れる地域の「かかりつけ医」として、
「困った時の気軽な相談窓口」として、
皆さまの健康に貢献してまいります。