暑い季節になると、当院では性病のお問い合わせや診察が増えます。
実は岡山は、人口に対する梅毒患者の比率が全国で1、2位となる高い地域です。
理由は諸説あるようですが、梅毒は治療しなければ治らない病気です。
「おかしいな」と感じたら、すぐにお問い合わせください。
梅毒の症状と検査
梅毒は性交渉によって、スピロヘータという細菌に感染して発症する病気です。
男性であれば、患者さんの多くは外陰部にできた赤い発疹を気にして受診されます。
発疹自体に痛みやかゆみなどはありませんが、下着にこすれてかゆみを感じる方もおられます。
診察では問診と血液検査を行い、数日~1週間程度で結果をお知らせします。(検査の結果はご本人に来院していただいてお伝えしています。ご家族やお電話ではお伝えできませんのでご了承ください。)
👉 梅毒をはじめとする、性病検査のプライバシーについてはこちらの記事で説明しています。
女性は症状がわかりにくいものの、放置しておくと不妊の原因にもなります。
ご自身やパートナーに梅毒の疑いがある場合は、すみやかに婦人科を受診されることをおすすめします。
また、当院では梅毒・淋病・クラミジア・B型肝炎などの検査を行っていますが、エイズの検査は行っていません。
エイズの検査も希望される方には通常、保健所での検査をおすすめしています。
保健所での検査は記名不要、住んでいるところと異なる地域でも受けられますが、岡山市では現在のところ、新型コロナウイルス感染症拡大予防のため、検査が中止となっています。
再開についてなど、詳しくは各保健所のホームページなどでご確認ください。
治療方法と費用
梅毒は1日3回薬を飲み、副作用の有無を確認しながら治療を行います。
発疹は治療をしなくても消えていきますが、体内から菌がなくなるわけではありません。
発疹が消えても油断せず、薬を飲み続けてください。
最初の発疹を見逃し、何年も気づかない人もいますが、治療が手遅れになることはほとんどありません。
異変に気がついたら、すみやかに医療機関を受診してください。
治療にかかる費用は、健康保険(3割負担)を使用する場合、
・検査:3,000円前後
・治療・薬(4週間分):3,000円程度
となり、1回あたり数千円〜1万円程度となります。
治療は経過を観察しながら月に1回血液検査を行い、結果が陰性になるまで続けます。
性病は決して、若い方や複数人との性交渉がある方だけの病気ではありません。
当院では泌尿器科全般を扱っておりますので、排尿時に気になることがあれば、いつでもご相談ください。
陽性の可能性がある方には、パートナーもご一緒に検査されることをおすすめしています。
検査や治療、来院に不安がある方は、お電話でもお気軽にお問い合わせください。